俺の妹がこんなに可愛いわけがない 8

衝撃の結末だった7巻からの続き。
京介が黒猫から告白された前巻のラスト。正直、本気の告白だとは思っていませんでした。多分、何かしら裏があって、次の巻では「なーんだ」ってなるんだろうと。しかし、この8巻を読み始めて、全然そんなひっくり返るような展開が無く。至って本気の展開だと気付いた時にはビックリ。こんな事になるとは全くの想像外でした。
そして結局付き合う事になった京介と黒猫。初々しい恋人関係にはニヤニヤが止まらない。どうやって接すれば良いのか、互いに手探り状態の中で付き合っていく2人の姿が大変素晴らしかったです。さらに、桐乃、あやせと言った周りの面々の心落ち着かない様子も面白かった。真奈美だけはドッシリと構えていたけれど。
しかし、余りに話が上手い事進み過ぎているような気がしたので、終盤の展開には納得。黒猫がやりたい事を書き記したノート。その最後の1ページに書かれた団欒の絵の事を思うと、すんごいジンワリと来ます。京介の事が好きで、でも桐乃の事も好きで。2人の兄妹関係を本人たち以上に分かっていて、でもあの絵に描かれた未来を手に入れるためには、今のままじゃ前に進まない。そんな気持ちの果てに、強引にでも進めるために今回の話があったんだろうなぁ。兄も妹も、どちらとも仲良く3人で。そんな未来のために、臆病だけど決して引き下がったりはしない黒猫の誇り高さが素晴らしかったです。ホント良い娘だ...。
そして桐乃。そんな黒猫のお陰で溜まっていた本音をぶちまけて、こんなにデレたのか! と感慨深くなりました。この兄妹、素直じゃない。これで互いが大嫌いと言っても、全然説得力無いと思う。でも互いの本音を知って、かなり話が進んだように思います。特に京介は真奈美の事もあるし、次の巻からどうなる事やら。