エアリエル 3

反政府勢力「レヴァンテ」にカメラマンとして所属した主人公・マコトと、足の不自由なエースパイロット・ミリアムのお話の3冊目。今回は潜入捜査。因縁のある航空機メーカー社長の別邸にあるとされる不正な帳簿を手に入れるのが目的。歩けないミリアムだけでは不安だとマコトも共に赴く事になるが、女性しか入れないその館へ潜入するには女装するしかなくて...と言う感じに話が始まります。

ビックリするぐらい甘い展開でした。マコトとミリアムは前巻で気持ちを確かめ合ったのですが、そこから一気にここまで仲が進むとは。1巻の頃、マコトに対してキツく当たっていたミリアムは何処行った? 恋する乙女は一度気を許すとこんなにも変わるのか...。
潜入先の館の主はロリコンと言う設定で、主人公達はその欲望に漬け込む形で取り入るため、互いに心配しあうのは当然の事。互いに女性として潜入するので、与えられた部屋も一部屋と言う状況で、ますますお互いの距離は縮む一方。館で起こる様々な出来事全てが2人の仲を進めるために用意されたのでは? と思うぐらいの展開でした。特にラストは、読みながら悶えそうになりました。もう好きにしろ!

しかしこうなってくると、不安要素は前巻で登場したアンジェラさん唯一人だなぁ。復讐に燃える彼女は今回もチラッと出てきますが、もう怖い怖い。今は幸せな中にいる主人公達ですが、その内、彼女の闇が一気に襲ってきそうだ...。