カレイドメイズ 2

古代遺跡を研究している学生・カイルを主人公に、遺跡で見つけ、現代に復活した古代魔法王国の王女・ネーフェに、王国復活のために子供が欲しいとねだられるお話の2冊目。今回はとある村で長年公開されてこなかった「炎謝祭」と言う祭が公開される...と言う事で、その調査に赴くお話。

良い感じに面白かったです。主人公がヒロインに子作りを迫られる...と言う設定でも、そもそもヒロインは中身がお子様で、どうやったら子供が出来るのか知らない以上、エロコメになる要素が無い。逆に健気な努力を繰り返すヒロインを微笑ましい目で眺めてました。
古代から受け継がれてきた謎の祭に遺跡探索と言う、どちらもロマンのある設定で、どんな真相が待っているのかとワクワクしながら読めるのが素敵。もう少し遺跡成分が増えると嬉しいけれど。遺跡探索には、村で出会った、新たなヒロイン候補? ミオも絡んで来るのですが、これが結構良いキャラ。見た目と性格はキツイけど、蜘蛛相手に怯えている所がメッチャ可愛かった。ラストにはビックリな展開も待っていたし、これは今後も揉め事を起こしてくれそうで楽しみです。
ネーフェとカイルの関係はちょっとずつ進んでるのかなぁ。貞操観念が堅いカイルは、子作りには協力できない! とハッキリと伝えるものの、ネーフェはそれを「夫になりたくない」と取り違え、結婚しなくても良いから子供をくれと、とんでもない方向に勘違い。この絶妙なすれ違いは素晴らしく面白い。カイルの堅い性格は、父親の奔放さにあるけれど、ネーフェの気持ちを勘違いしているの鈍感さは生来の物なんじゃなかろうか。気持ちを大事にしたいと言うのなら、サッサとネーフェの気持ちに気付いてあげようよ...。そしてサクッと押し倒せば良いと思うな!

こんな感じの1冊でした。ネーフェの存在を知って追ってくる敵役も本格的に登場して、今後の展開から目が離せなくなってきました。続きが楽しみ。