ヒマツリ 2

猿のぬいぐるみに宿った大妖怪・火猿と、そのぬいぐるみの持ち主である女子高生・祭が、妖怪と機械生命体・マキナリアの争いに巻き込まれていく話の2冊目。
前巻の最後で火猿が退場して、どうやって続けるんだろう...と思ったらアッサリと帰ってきました。しかし記憶喪失で祭の事を覚えていない展開で、記憶を戻すのが最初の話? と思ったら、これまたアッサリと復活。結局話は、火猿が完全復活してからスタート。
火猿のツンデレっぷりが加速。主人公であるヒロインを押しのけて、作中一番のヒロインっぷり。メッチャ強いし、普段から俺様キャラですが、祭がちょっと顔をしただけでオロオロし始めるのが最高に可愛いです。話としてはガチガチの異能バトルもののはずなんですが...戦いよりも火猿のツンデレ具合を眺めている方が楽しい気がする。
話としては祭をママと呼ぶ少女・サトリが登場。しかもサトリ曰く、祭は火猿に殺されたと言う。状況が良くわからず、取り敢えずサトリは未来等、別の時間軸から来たんだろなぁぐらいの印象で読み進めていましたが、真相はちょっと悲しいもので、微妙にやるせない気分になりました。火猿と戦いたいがために策を弄した敵のやり口が非常に腹立たしい。祭の娘として暮らした数日間が、彼女にとってかけがえのないものになった事を祈るしかない。

しかし祭は普通の人間だと思っていたのですが、最後に物凄い伏線が。これは一体何事? 人間でも機械でも妖怪でもなさそうなんだけど...。