GENEZ-6

正月早々、海神学園内で謙吾が何者かに狙撃された。ユキナの力で一命は取り留めたものの、犯人は捕まらず。そんな中、ギリシャにある姉妹校から交換留学の話が舞い込み、謙吾たちは留学生としてギリシャへ向かうのだが...と言う6巻。

面白い展開になって来ました。主人公達が赴いた学校は姉妹校である以上、仲間のはずなのですが、そう一筋縄では行かず。明らかに怪しい匂いのする中の交換留学で、どうにも緊張の抜けない展開が良い感じでした。相手もGENEZを持ち、上辺では練習試合等を繰り広げるけど、腹の中では明らかに探り合いをしているし...。
さらに撃たれた後の朦朧とした中で呟いた謙吾のユキナに対する「大好きだ」と言う言葉。これがユキナを戸惑わせる。謙吾自身、状況が状況だったので自分が何を言ったのか忘れている始末なので、ユキナの思い切った行動に対して最悪に近い返し方をしてしまって拗れていく展開が大変切なかったです。
終盤には敵が本性を表して、「やっぱり...」と言う気持ちで読んでいましたが、読み進める内に、そう単純な構造では無くなっている事にビックリ。これまでの巻で度々敵対していたライバルの傭兵会社が助けてくれたりして、一体何があった? と首を傾げたのですが、最後の最後で明らかに。今回名前すら出てこなかったな...と思っていたあのキャラが凄い形で糸を引いていた模様。手段はイマイチ分からないけど、目的もハッキリと明示されたし、今後は話に大きく絡んできそうですね。次の展開が楽しみです。