ゴールデンタイム 2

大学生活を舞台にした主人公達の恋模様、シリーズ2冊目。
序盤から香子さんの暴走っぷりに激しく笑いました。やなっさんに振られたものの、諦めずに引きずるのかな? と思っていたので、吹っ切り方はちょっと意外。何とか自分を保とうとしているのがアリアリと分かるのですが、この方向に突き抜けると、先に笑いが来てしまう。しかし、蛇の話とかで盛り上がっている香子さんは本当に可愛かったです。ちょっと空回り気味だけど一生懸命で、自分の傷を隠そうと振舞う姿が何とも言えません。
そして少しはそのまま明るい展開に進むのかと思いきや、そんな事は無く。香子は主人公に頼りっぱなしだけど、告白は断った。主人公はそんな状況で香子に頼られるのが嫌だ。やなっさんは香子が他の男と話しているのを見ると振ったくせに落ち着かない。岡千波は顔に似合わず鬼。さらに主人公はリンダ先輩に爆弾を投げる。何とも切ない恋模様に、読んでいてずっと身悶え。特に終盤の香子さんと主人公のやりとり。主人公が香子から離れていく展開と、ラストの香子が追いかける展開は、もう読んでいて胸が締め付けられる。こんな状況にまで追い込まれないと、本当の本音で話せないのは不器用だなぁと思いつつ、生の感情がぶつかり合う様は最高でした。
これで丸く収まれば良いんだけど、リンダ先輩の件が全く解決していないのが怖い。まだまだ波乱が続きそうです。楽しみ。