魔よりも黒くワガママに魔法少女は夢をみる

第12回えんため大賞・特別賞受賞作。
主人公は女子高生。ある日、見た目は馬の魔族・オロバスに半ば脅迫めいた形で魔法少女をやらされる事になってしまった。望まぬままに、襲ってくる神族相手に戦う事になって...と言うお話。
魔法少女と言うと正義のイメージがあるのですが、魔族の力を借りて魔法少女に! と言うお話なので、あまり正義とか悪とか関係無し。変身後の見た目がゴスロリ着た悪魔っ子っぽい感じになるので、どちらかと言えば悪そうなイメージがありますが、そもそも主人公自体が騙されて魔法少女になった時点で、正義の味方も何もありません。
明るくてハイテンションなコメディ展開で突き進むのが良かったです。変身しないとオロバスは巨大な馬のままで匿う所が無い。しかし変身してしまうと魔法少女の衣装が脱げなくて、回りからは痛い娘と思われる...と言うジレンマに悩まされながら、神族と神族側の魔法少女とぶつかっていく。しかし戦いになると結構グロい。使う武器がいちいち物騒で笑えます。芝刈り機をぶん回し、ぶった斬るとか...。神様を斬るのはチェーンソーじゃないのか!
話としては、世界設定の説明と、取り敢えず魔法少女になって戦いました、と言うぐらいなので、本番は次の巻からでしょうか。神族側の魔法少女との関係が面白い事になってきたので、ちょっと楽しみです。