人類は衰退しました 6

アニメ化が決まった『人類は衰退しました』シリーズ第6巻。今回は2本立てで、主人公が鳥人間コンテストならぬ鳥人類コンテストの安全対策係に任命される話と、同人誌ならぬ同類誌が流行る話。
最初の鳥人類コンテストの話は、明らかに事故が起こりそうな機体を、妖精さんの力で何とか無害に...と奮闘する展開。いつもいつも幸薄い主人公ですが、それでもめげずに奮闘する姿が良かったです。妖精さんの扱いが素晴らしく手慣れてきましたね。そうやって携帯するのか。手加減無しで妖精さんが活躍するので、どんなものが飛び出してくるか分からないのも良かったです。細かい伏線が全部繋がっていく展開がお見事。
2本目の同類誌の話は、前巻で登場したYが再登場。主人公の住む村で過去のマンガデータと印刷機を発掘し、マンガを復元。そのマンガは主にBLで、世界中の乙女に大流行。即売会まで開かれて...と言う感じの展開。Yのマンガにかける熱い情熱を見て、妖精さんに知られると大騒ぎになる...と若干引き気味の主人公でしたが、そのまま大人しく終わる訳も無く。後半の展開にはビックリ。テッキリ同類誌即売会の流れで事件が起こるものだと思っていたのですが、完全に裏をかかれました。マンガの中に入ってしまう、と言う展開が捻って使われていて新鮮な感じ。微妙に黒さの漂う進行で、皮肉の効かせ方が面白かったです。Yの再登場も嬉しかった。時々で良いから今後も出てこないかな。