戦闘城塞マスラヲ Vol.2

シリーズ2冊目。ボッタクリ病院に引っかかり、300万もの借金を負ってしまった主人公。魔殺商会から金を借りる代わり、借金取りとして雇われる事になり...と言う展開。
2冊目もとても面白かったです。『お・り・が・み』のキャラが2巻からは本格的に登場して、皆元気だったんだな...と、妙な感慨に浸りつつ、相変わらず目付きの悪さとハッタリだけで切り抜けていく主人公の活躍に感動。大会で運の強さがあったとしても、3連勝したと言う動かない事実と、顔つきと、ハッタリ。この3つを前面に掲げ、本来なら自分が戦っても勝てないような相手から金を取り立てていくのが面白い。しかしそれでも戦いを挑んでくる相手も。ハニ悪との戦い、大好きだなぁ。主人公が使った武器に爆笑し、ハニ悪の男気に心打たれ。笑いあり涙ありの展開が大変良かったです。
また神々の在り方と、人間が自ら生み出した電子の世界とウィル子の関係には驚かされました。山や海など、人智を超えたものを崇めるのは何となく分かるけど、それを新たに生まれた世界に当てはめる発想が素晴らしい。ウィル子の存在は今後キーになりそうですね。荒れなきゃ良いけど。ウィル子はかなりお気に入りのキャラなので、幸せに過ごして欲しい...。
しかしウィル子の正体が少し明らかになったとは言え、主人公自体はまだまだ平凡。この先の大会をどう切り抜けていくのか、とても楽しみです。