戦闘城塞マスラヲ Vol.1

『お・り・が・み』の続編に当たるシリーズ。就活で失敗し、ひきこもりになった男・ヒデオが主人公。ある日ゴミ捨て場で拾ったパソコンを持ち帰ると、パソコンに潜んでいた電子妖精・ウィル子が現れる。彼女にに導かれ、優勝すれば世界が手に入る武闘大会「聖魔杯」に参加する事になるのだが...と言うお話。
面白かったです。『お・り・が・み』は軽いながらも重い展開もあって、微妙にシリアス寄りの話だったのですが、この『戦闘城塞マスラヲ』は重さが無くなり、本当に気軽に楽しめる内容になっていて凄く肩の力を抜いて楽しめました。
特に主人公が大好き。聖魔杯は武闘大会。双方の合意の元であれば、殺さない限り何をしても良いと言うハードな戦い。ただのひきこもりで超常の力など全く持たないヒデオが勝てる道理は全くないはずなのですが、それが何故か勝ってしまう。と言っても理不尽な展開がある訳では無く、相手の勘違いや相棒のウィル子に助けられて...なのですが、周りから見れば実力者に見えてしまう。ヒデオ自体、ひきこもり生活を送っていたために対人スキルは著しく低く、自然に言葉少なになってしまう上に目付きも悪いから余計に。順当に考えればどこかでコロッと負けると思うんですが、それだと話が続かないだろうし。読み手としても、今度は何をしてくれるんだろう? と言うワクワクが常について回るのが素晴らしい。
最終巻まで全部買ってあるのでチマチマと読み進めたいと思います。続きが楽しみ。