恋敵はお嬢様☆その2!

シリーズ2冊目。続編が出るとは思っていなかったので続いてくれて嬉しいです。
平凡な高校生の主人公と、表の顔は深窓のお嬢様だけど本性は正反対のヒロイン・鈴。2人が好きになったのはクラスメイトの女の子・いつみ。恋敵として競いながらも互いを支える2人のお話。今回はいつみの誕生日が主題の展開。それそれいつみのためのプレゼントを探していたら街で偶然出くわし、結局2人で選んだアクセサリが高くて買えず。そこで眼に飛び込んできたのは演劇大会のチラシ。MVPの賞品が狙っていたアクセサリで、2人は学校の演劇部に押しかけて、その大会に出場する事にしたのだが...と言う感じの展開。
面白かったです。本来は恋敵である2人なので、協力してプレゼントをプレゼントを贈るよりも、1人で抜け駆けしたいと考えるのが自然。でも見つけたアクセサリは1人では買えない値段で、でもいつみにはとても似合うと思われるもの。ここで協力して買おう! と言うのがこの作品の面白い所だと思います。第一にいつみの事を考え、そのためならばライバルと協力しあう事も辞さない。そんな恋心が素敵です。
演劇大会はトラブルが勃発して参加が危ぶまれる展開になるのですが、その危機も2人で協力して乗り越える展開が素晴らしかったです。足を引っ張りあうライバル関係じゃなくて、「強敵と書いて友と読む」みたいな関係を地で行く2人が最高。しかもそれが男2人とか女2人じゃなくて、男女の組み合わせだから面白い。正直、いつみよりも2人が付き合った方がお似合いだと思うんだけど...。いつみ本人からは、2人で一緒にいる事が多くて主人公と鈴が好き合っていると勘違いされ、逆に仲を取り持とうとされるし。そりゃそうだよね。
演劇大会本番の話は青春的な要素が多かったのですが、終盤はキッチリラブコメ。しかも、こっちに話が進むのか。これは気になる終わり方。続きが楽しみです。