ドラゴンブラッド

第6回MF文庫Jライトノベル新人賞・佳作受賞作。
主人公は高校生。とあるスジから街を騒がす連続殺人事件の解決を依頼される。実はこの主人公、かつて事故で死にかかった時、命を助けてもらう代わりに悪魔と契約していて、特殊な力を身につけていた。連続殺人事件はは超能力者による殺人事件で、調査に向かった夜の街で、犯人とおぼしき人物と遭遇するものの、時を同じくして殺人鬼を名乗る1人の少女と出会い...と言う感じに話が始まります。
微妙に肌に合わない1冊でした。どうにも主人公があまり好きになれず。一見冷静に事件に当たるように見える一方、かなり直情的な面も強くて、一方的な物言いが多かったように感じました。殺人鬼の少女・全無壊世との会話や敵との会話に、引っ掛かりを覚える事多数。でも好きな人は好きそうだなぁ。ストーリーはガチガチの超能力異能バトルで、凄惨な殺人事件を起こす歪んだ超能力者を力と頭でねじ伏せていく展開。主人公が持つ力は破格で純粋に強い上に、頭もかなり回るので、キャラとしては相当恵まれている設定だし。ヒロインだって殺人"鬼"だけあって、微妙に性格が歪んでいるのもアクセントになっていて魅力的だし...。
しかし、読んでいて主人公との相性が悪いと、基本的に微妙な印象が強くなってしまう...。読む人を選びそう。