学園とセカイと楽園 2

学園における各国の勢力分布が、そのまま未来の世界における勢力分布になると言う不思議な学校を舞台としたお話の2冊目。発動には条件があるけど《最強の魔法使い》の称号を持つ主人公が転入した日本代表。今度はアメリカが絡んできて...と言う展開。
1巻でその強さを思い切り発揮した主人公。この2巻でも相変わらず。主人公の本気モードが卑怯過ぎるぐらいに卑怯な上に、話の見せ場が、その強さを見せつけるかのように用意されたピンチに発動するものだから、読んでいて妙な笑いがこみ上げてきます。どんなに強くて反則気味でも、最強だもんなぁ。仕方ない。
個人的には、主人公の強さよりもヒロインの1人・桜花のチグハグな言動が気になりました。日本代表として、国の事を考えているのは分かるのですが...アメリカ代表にちょっと強気に言い寄られたら、酷い言い分でも飲んでしまったり、「不戦の誓い」と言いつつ、ただ理屈をこねて戦わないだけで、戦争自体を回避するつもりは無かったり...。これが作者の世界観なんだろうか...。まーこれは物語なので、各国の特徴を敢えて強調しているだけだと思うけど。話を何処に持っていくのか、それが気になる。主人公強い! 日本強い! で終わらないと良いんだけど。