踊る星降るレネシクル 2

第2回GA文庫大賞・奨励賞受賞作の続編。
思いや個性の強さがそのまま力となり、その力でランキング付けを行っているミカホシ学園を舞台としたお話。今回はレネシクル強奪事件の調査に主人公が協力する感じで話が進みます。
ブコメの加速っぷりが最高。頬に思っている事が浮き出てしまうメインヒロインの可愛さが素晴らしいです。新キャラ・七曜なななの捜査に協力する事になり、彼女につきっきりになった主人公に対してヤキモチを焼いている所がとても素敵でした。素直に言葉には出せないけれど、頬に浮き出てしまう言葉。その事を本人がようやく把握したので、大事な場面では手で隠すようになったのも良かったです。なななはなななで凄いツンデレっぷりを発揮するし、忘れちゃいけない主人公の幼馴染・瑞貴もキッチリと登場して、気が付けばハーレム状態の主人公。主人公は見事な鈍感さなので、これは拗れそうで今から楽しみ。
そして主人公。これが格好良い!! 少し考えなしで暴走気味な部分もありますが、しかしそれが熱い。終盤、使ったら退学と言い渡されている自分の技を、ここぞと言う時にはペナルティを恐れずに使う。「それがどうした」で突き進む姿が素晴らしかったです。主人公以外でも、最後のランカーバトルとか凄かったし、良いお話でした。
ただ、ランカーバトルが普通の異能バトルになっているのがちょっと残念。想いの強さがそのまま力となると言う設定は大好きなのですが、結局最後は殴り合い。せっかくの設定なので、違う形での戦い方を見せてくれたら...と思いました。どんな形になるのか分からないけれど。
こんな感じの1冊でした。最近のGA文庫ではかなり好きなシリーズなので、これからも続いて欲しい。続きに期待。