星図詠のリーナ 3

地図作りが大好きな王女・リーナと、傭兵・ダールの2人の旅のお話。これにて完結。
今回は海図作りを学ぶため、姉の王女・パルヴィと共に隣国を訪れる展開。重要な技術であるためなかなか海図作りを教えてくれず、策を弄してようやく教えてもらえる所までこぎつけるものの、海に出たらそこで待ち受けるのは海賊と幽霊船...と言う感じで話が進みます。
最後まで面白かったです。今回は海図作りと言う事で舞台を海へ。なかなか海図作りを教えようとしない相手に対して、姉のパルヴィがとった作戦には不覚にも笑ってしまいました。こんなに簡単に引っかかる人もいるのね...。そして海に出ても一波乱あり、最後には海図どころではない展開になっていましたが、それでもリーナはしっかりと学んだ様子。
地図作り以外の部分も読みどころが。特に姉のパルヴィ。リーナの事を表面的には嫌っているように見えて、内心では凄く大事にしているのが読んでいて良かったです。自分の気持ちを表に出すのが苦手で、勘違いされそうな部分も多いのですが、今回の1件を通じて、ちょっと変わったんではないでしょうか。今後のリーナとの関係がどう変わっていくのか、楽しみです。
そして恋愛にも一つの区切りが着きました。旅を続けるうちに徐々に近くなるリーナとダールの距離。リーナに惹かれているものの、だからこそ彼女を想い、ダールが最後に下した結論が素晴らしかったです。こうしてキッチリとけじめを付けられるのは凄い。
と言う訳でシリーズ完結。もう少し続きを読んでみたい気もしましたが、ラストがとても綺麗にまとまっていたので、ここで終わるのも丁度良いと思えるシリーズでした。満足。