Re（アールイー）:

Book

『量産型はダテじゃない!』の作者、柳実冬貴の新作。
主人公は男子高校生。銀髪 + カラーコンタクトでオッドアイと言う完全に中二病で非日常を求め続けた主人公が、本当に異能を獲得。世界の命運を握る少女･アルルを守る組織と接触し、そのアルルを守る事になって...と言う感じに話が進みます。
面白かったです。主人公の外見は中二病、内面は一見ヘタレ。でも肝心な所では折れない。流石は『量産型はダテじゃない!』の作者。大事な所ではシッカリと熱く盛り上げてくれました。
世界の裏側に隠されていた真実を知り、自らも異能を手にしてその世界へ。でもそこに待っていたのは1人の少女の命と世界の命運を天秤にかける決断。いかにも中二病っぽい設定だけど、それが面白いです。
一見小学生にしか見えないクラスメイトのヒロインとのやりとりも、最初は物凄い勢いで距離があったのに、気が付けばちゃんと縮んでる。主人公はバカだけど真っ直ぐで、ある意味とても純真。「格好良いから」と言う理由で命をかけられるのは凄いよね。主人公の手にした異能は使い勝手が良いものじゃないけれど、それでもアルルを守る。しかも命だけじゃなくて心も。血と汗と涙を流して戦う姿には気高さすら感じます。格好良いわー。
しかし主人公が手にした異能は素晴らしい設定ですね。簡単にまとめれば他人の力をコピーする能力なんですが...もう名前からして格好良い。このセンス、好きだ。使い方次第では色々出来そうだけど、頭使わないと何も出来ない。どう使いこなしてくれるのか、非常に楽しみです。
と言う訳で、普通に面白かった1冊でした。続きにも期待。