スキュラ・ダークリー

一迅社文庫で同じ作者が書いている『Le;0』シリーズと同じ世界で繰り広げられるお話。とある学園で起こった殺人事件の調査のために送り込まれた主人公とヒロインが、学生に扮して事件の解決に当たる展開です。
地軸が倒れて世界は海に沈み、わずかに残った島で細々と暮らす人類。海を支配するのは人を襲う巨大な海獣。立ち向かうには人類から突如生まれ変わった吸血鬼の力を借りるしかいない...と言う設定が大好きで、『Le;0』シリーズはもちろん、このシリーズも楽しかったです。
オーソドックスな作りでコレといって驚くような展開はありませんでしたが、その分シッカリとした作りで安心して読めるのが良い感じ。吸血鬼である事を隠しながら調査を進める主人公ですが、微妙に血の気が多くて、それを諌めるヒロインとのやり取りが良い感じ。ヒロインのゴスロリ忍法が光ります。と言うかゴスロリ忍法って、こんなに浸透してたのか...。
『Le;0』シリーズは海獣との戦いや勢力争いが話のメインにありましたが、こちらのシリーズはそんな感じでも無く。今回は学園ミステリ仕立てでしたが、今後も同じ方向で話が進むとは思えない。今後どんな風に話が進むのか分かりませんが...『Le;0』シリーズとリンクして行くのでしょうか。2つのシリーズのキャラたちが出会ったら楽しそうだなぁ。期待。