断章のグリム 12

童話をモチーフとしたホラーなお話の12冊目。今回のモチーフは『しあわせな王子』です。このお話、名前すら知らなかったよ...。葬儀屋によって処分されるはずだった死体が逃げ出して、それを主人公と雪乃が追う事になって...と言う感じで話が進みます。
それなりにグロいシーンはあるのですが、流石に12冊も読んでいれば、多少の猟奇的な描写には動じなくなってきました。それよりも、今回、主人公が自分の断章に怯える展開があるのですが、こっちの方がよっぽど怖い。雪乃さんは強いし、神狩屋さんは頼りになるけれど、最後に事件を解決していたのは結局主人公な訳で。その主人公が冷静ではいられない状況に追い込まれた事が何よりの恐怖です。
この調子だと、下巻はいつもより酷い展開が待っていそう。あー不安だ。