ベン・トー 5.5

『ベン・トー』の新刊は短編集。サブタイトル通り、箸休め的な内容で半額弁当争奪バトルも無い内容でした。
著莪の高校の文化祭で繰り広げられるあせびの手作り弁当争奪バトルとか、著莪の夢の話とか、まだ二つ名の無い茶髪たちのちょっとした話とか筋肉刑事とか色々。
個人的に一番気に入ったのは、著莪が風邪を引いて佐藤が看病する話。この2人の関係が凄く好きです。誰よりも近い2人は普段は男女の性別の違いを感じさせないやりとりをしているのに、ふとした時だけそうじゃなくなる。好きとか嫌いとか言う次元より、さらに一歩踏み込んだ関係が醸し出す雰囲気が大好きです。
また、あせびも良いキャラですね。死神と呼ばれるほど周囲に不幸をまき散らし、自身も不運に見舞われるキャラですが、本人は至って良い娘。そのギャップがさらに可愛らしさを引き立てている気がします。可愛いのに近付くと死ねるとか...。

こんな感じで楽しかった1冊でした。...しかし、合間合間に載っていた『筋肉刑事』のお陰で印象が微妙な方向に修正されている。白粉マジ自重してくれ。