放課後の魔術師 7

シリーズ最終巻。安芸と遙のお話もこれにて完結。
大詰めと言う事で、話は最初から急展開。しかしそんな中でも、ただ一筋に安芸の事を思い、前巻のラストで記憶喪失になった安芸を救うために頑張る展開が最高でした。恋する乙女の力強さがヒシヒシと伝わってきて、本当に安芸の事が好きなんだと改めて思いました。この想いの前にはどんな魔法も無力でしょう。
安芸も安芸で、普段とは違った一面が見えてビックリ。記憶を失ってからの遙とのやりとりは、ニヤニヤ出来る展開の中にも切なさがあって何ともいえない気分。あの鈍感さの裏にはこんな気持ちが隠れていたのか...。そう考えると、あの鈍感さはただの照れ隠しにすら思えてくる。
そしてストーリー的にも、《完結した円環》と《蒼》の対立、《紅》の力、そしてイドの真意も分かり、最後で色々な謎が全て解けた感じ。キッチリと伏線を回収しきってくれた事が嬉しかったです。仄香も大活躍だったし。
最後はどうなる事かと思いましたが、やっぱり遙は遙ですね。純情さと小悪魔っぽさを兼ね備えた遙が大好きでした。この後の2人がどんな道を歩むのか、凄く楽しみです。後日談があれば読みたいけど...妄想で補おう。

と言う訳で、最後までキッチリと楽しめたシリーズでした。素晴らしかったです。次回作にも期待。