輪環の魔導師 7

エルフール王国を襲った一連の事件が一段落し、ようやく楽士・シェリルと合流したアルカイン達。休息も束の間、隣国のサイエントロフで起こった民族紛争に魔族の影がちらついて...と言う展開。

面白かったです。序盤のほのぼのとした展開にフィノの相変わらずのヤンデレっぷりがスパイスとして効き、さらにシズクが徐々にフィノ化していて怖い...。そっちに行っちゃだめーー!! 帰って来られなくなるぞ!! とハラハラしつつ読んでました。
しかし、ホント留まることなく話が進むのが素晴らしいですね。この巻も大きく話が進展しました。舞台を移した隣国では、魔族が民族紛争へと手を貸している。何を企んでいるのかは完全には明らかになっていませんが...何か企んでいる事を承知の上で、彼らの力を借りて国を正常な方向へと導かんとする領主がメッチャ格好良かったです。熱い。
また前巻までで、魔族サイドが単純な敵役には思えなくなってきていたのですが、その思いがこの巻で加速。ルーファスもラダーナも敵だけどその信念がハッキリとしているから好感が持てます。替わりの悪役は聖教会が一手に担う感じでしょうか。ラストの展開とか、熱過ぎるほどに熱い展開で、読んでいて興奮しっぱなし。ここで終わるのは勘弁だ...。
そう言えば今更気が付いたのですが、この作品って『パラサイトムーン』とリンクしてる? 気になる単語が本文中にあってビックリ。これもどうなるのか楽しみです。