スイート☆ライン 3

新人声優達とプロデューサーを姉に持つ高校生の主人公が繰り広げるお話の3冊目。
表紙の通り、今回はヒロインの1人・はるかのターン。若手天才声優・秋宮涼子に対抗心を燃やすはるかだが、現実は厳しく...と言う感じに話が進みます。
基本的には永遠にベッタリな主人公が、はるかのために一肌脱ぐ展開が良かったです。頑なになったはるかの心を溶かす素晴らしいアシストでした。偶然訪れたチャンスを逃さずに、最大限の事をする所が良い感じ。作中でも書かれていましたが、主人公、何気にタヌキだよなぁ。見事な腹芸。

このシリーズ、主人公がヒロイン達の引き立て役に回っているのが好印象です。勿論主人公自身、頑張っているんだけれど、その頑張りの全てがヒロイン達のため。ちょっと超人過ぎるだろうと言う気がしないでも無いけれど、これが読んでいて気持ち良い。頑張っているヒロイン達のサポートに回り、共に歩む事で喜びを分かち合う。縁の下の力持ちが輝く時って、支えられた人が輝いている時だものなぁ。自分の生き方に疑問を感じていた主人公ですが、今回の出来事を通じて何か吹っ切れた様子。これでさらにヒロイン達と支え合って進んでいきそうな気がします。

と言う訳で、普通に満足な1冊でした。ラブコメも良い感じに加速しているし、まだまだスポットの当たっていないヒロインもいるし、続きにも激しく期待。