烙印の紋章 5

第二部開始。
剣闘奴隷だった主人公が皇子の影武者を努める事となった第一部が終了し、一介の傭兵となった主人公は、仲間と共に都市国家が乱立しているタウラン地域へ赴いて...と言う展開。

第一部で打ち切り食らったのかと思っていたので、この第二部開始は本当に嬉しい限り。目的を達し、生きる意味を見いだせなくなった主人公が、傭兵として闘う中で再び心に火を灯す。まだまだ序章ですが猛烈に面白い。
魔導師ガルダの侵略により荒れるタウラン地域。その矢面に立った都市国家ヘリオを舞台に、最初はどこか腑抜けた感じすらあったオルバが、ヘリオの王族の覚悟に触れ、徐々に芯を取り戻していく様が素晴らしいです。まだオルバ自身、次の目標はボンヤリとしていて明確に定まっていない感じでしたが、ラストを読む限りでは期待せざるを得ません。
また、ヘリオの王族たちも良かったです。深く語るとネタバレになるので書かないけれど...凄い。これが覚悟か。
ビリーナが全く出て来ないのが少々残念でしたが、あとがきを読む限りでは忘れられている訳ではなさそうなので良かった。今後の展開に期待。