織田信奈の野望 1〜2

Book

戦国時代にタイムスリップしてしまった高校生の主人公･相良良晴。そこは自分の知っている過去と似ているようで何かが違う。なんと...戦国大名がみんな美少女だった!! 織田信長ならぬ織田信奈の元に身を寄せ、サルと呼ばれる事になり...と言うお話。冒頭で戦場真っ只中に飛ばされてしまい、その中で主人公を庇った木下藤吉郎が死亡。彼の代わりに豊臣秀吉のポジションに主人公が納まる形で話が進みます。

面白かったです。ほぼ全ての戦国大名が美少女化。男のままなのは、今の所、美濃の斎藤道三と近江の浅井長政ぐらいでしょうか。まさか戦国大名がラブコメする時代が来るとは、織田信長も思いもしなかった事でしょう。展開的には、それなりに史実に基づいて進めている模様。1巻では桶狭間の戦い、2巻では美濃攻めと墨俣一夜城が主な展開です。主人公にあるのはゲームで培った戦国時代の知識。これを使って上手い具合に秀吉の代わりを務める形でした。
歴史は全然詳しくないが故、普通にラブコメとして楽しみながら読んでいます。うつけ大名と名高い信奈はツンデレ、主人公の事を気に入りながらも、素直になれず「サルだサルだ」と小馬鹿にする姿が可愛い。主人公がそれほど悩みもせず世界に馴染んでいるのも良い感じ。タイムスリップものって、主人公が元の世界に戻りたい! と悩みそうなものですが...このぐらい能天気に進むと読んでいる方としては気楽。そのお陰で、普通にコメディとして楽しめるのが良かったです。

また、2巻のラストには少し泣ける展開もあって、凄く良かったです。ここは創作なんだろうけど、良いよね、こういうの。
徐々に主人公の知る歴史とは異なる展開を見せていくようで、この先の展開が気になります。本能寺の変とか、どうなるんでしょうね。とても楽しみ。