ありすとBOBO - 猫とマグロと恋心 -

その昔、電撃文庫から『Alice』と言う作品が出ていました。これはその続編。続編が出ただけでもビックリ何ですが、まさか出版社まで変わるとは思いもよらず。日本の文化に憧れてカナダからやってきた熊・ボーボーと、彼の経営する探偵事務所で手伝いをする少女・アリスのお話です。

マグロの取引を巡って、ブローカーと中国マフィア、そして魚屋が争う展開なんですが...どうしてこんなにカオスなんだよ! と突っ込まざるを得ない展開が面白い。明らかに何かがオカシイのに、本人達は至って真面目なんだもんなぁ。淡々とした地の文も、そんな面白さに拍車をかけています。
前巻もそうだったんですが、今回も美味しいところは全部ボーボーが持って行った感じ。アリスがどれだけ可愛くても、ボーボーの圧倒的な存在感の前では霞んでしまう。魚屋も凄かったなー。太刀魚や秋刀魚ってそう使うんだ...。

別に前作を知らなくても、全く問題なく読める出来だったので、ボーボーってどんなヤツ? と気になる方は是非。