ベン・トー 5

シリーズ新刊。以下、微妙にネタバレしてるので注意。
昔のクラスメイトで主人公の憧れだった女の子・蘭が交換学生として登場。さらにダンドー率いる猟犬達が猛威を振るう。蘭の登場で、主人公は暫くスーパーから遠ざかったが...と言う感じで話が進みます。

物凄かった!! 終盤の展開が熱くて熱くて、本当に最高でした。ここ最近読んだ中では飛びぬけて面白かったです。
蘭の登場で恋愛方面の展開が微妙に加速。アイドルとして芸能界で活躍する蘭は、自分をありのまま見てくれる佐藤に惹かれる訳ですが、半額弁当に理解を示さない。佐藤は佐藤で、蘭の事は好きだけれど、本性は狼。自分の気持ちに嘘はつけないと、己の信じた道を進む姿が素晴らしかったです。
やっている事は半額弁当争奪バトルですが、自分が惹かれたのはバトルそのものではなくて、誇りを貫くその姿勢。大好きな女の子を自分らしく好きでいたいから...なんて理由であの選択。もう格好良いにも程がある。

また、主人公が際立っていましたが、今回は誰もが生き様を見せてくれた話だったと思います。蘭しろ、猟犬の山原にしろ。色んなキャラのそれぞれの生き様がぶつかり合って進む話は、本当に大好きです。生きていくのに大切なのは名誉じゃなくて誇り。その事に改めて気付かせてくれる1冊でした。最高!!