竜王女は天に舞う

第5回MF文庫Jライトノベル新人賞・佳作受賞作。
魔術士養成学校に通う青年が主人公。学校から盗み出された品物を奪還するため、飛行船での任務へと赴く。盗まれたものとは棺で、開いた中から出てきたのは1人の少女で...と言うお話です。

結構面白かったです。人に魔術を授けた存在・リンドブルム。その内の1人がかつて魔術士に破れ、7人に引き裂かれ棺に封印されたと言う設定。元の存在に戻るためには、自分の手で残りの6人を殺さなければならないと言うルール。そのゲームにヒロインの契約者として参加する事にと言う展開。設定がお気に入りです。大きな話の一部と言った感じで、これからの展開次第ではもっと面白くなりそうな予感が。空を舞台にしているだけでポイント高い。主人公はまだ学生なので、それほど力が強いわけではないのですが、それでも出来る事をやり、更なる努力を忘れない所に好感が持てるのも良かったです。
1冊の中にヒロインが3人ほど出てきますが、その中で自分は歌姫・リラがお気に入り。歌う事が大好きで、それだけを生きがいにアレコレ我慢して、半ば諦めていたところに主人公が登場。こう言う展開大好きです。彼女には是非とも幸せになって欲しいけど、設定を考えると厳しいんだろうなー。
また、今回は舞台が飛行船だったので殆ど意識する事はありませんでしたが、空に浮かぶ島しか人が暮らす場所が無いと言う設定を生かして欲しい。なんかロマンを感じるので。続きが出る事を願っています。

しかし、所々オーフェンを思い出すのは自分だけでしょうか。主人公の先生、寸打使ってたよ? 技の名前は出てなかったけど。