放課後の魔術師 5

学園祭を前にした学校。その高校に隣接する大学の研究所で、遥の《紅》としての査問が再び行われるお話です。

安芸が女生徒からラブレターを受け取っているシーンを目撃してしまう遙とか、安芸に隠し事をされていたと落ち込む遙とか、査問に安芸が立ち会えなくて不安になる遙とか、でも来てくれた時には途端に機嫌を直す遙とか...今回も遙の可愛さにニヤニヤしっぱなしでした。シリアスな展開が多かったので恋愛成分は薄目でしたが、それでも安芸の行動に一喜一憂する遙が最高でした。
論理魔術としてのストーリーも本格化し、遙の《紅》を巡る様々な陰謀が渦巻き、命の危険すら迫る展開。正直先の展開が全然分からなくて、どう転がっていくのか期待と不安が混ざった悶々とした気分で読んでいく中で、安芸と遙のやりとりは心和みます。

遙の理解者としてベルが増えたのも大きいのかなぁ。これまでは香音か仄香ぐらいしかぐらいしか相談相手がいなかったけど、2人とも恋愛相談相手としては...だし。遙と同じく安芸の事を好きなベルがそばにいる事が、心強く感じました。互いにライバルだけど、親友でもあるよね、この2人。一筋縄では行かない展開の中で、信頼の置ける仲間が増えるのって良いですね。

と言う訳で、とても満足な1冊でした。次の巻は修学旅行編? との事で、ラブ度多めだとか。これまた非常に楽しみです。




...そういえば冒頭のボドゲ会で出てきたゲーム、半分ぐらいしか分からなかった。微妙に悔しい。