疾走れ、撃て! 3

異世界からやってくる敵に対抗するため、学生までが徴兵されるようになった世界を舞台としたお話の3冊目。前巻で海軍の極秘兵器のテストパイロットに抜擢された主人公とヒロイン。舞台を陸から船の上に移して話が進みます。

船と言えば海。と言う事で今回は水着回。やたらとフランクな海軍の面々に翻弄される主人公とヒロイン・虎紅の関係が良い感じ。2人の関係をあれこれ邪推され、そのお陰で互いにより意識してしまい...みたいな展開が素晴らしいです。
そしてもう1人のヒロイン・ミヅキもグッド。主人公と一緒にいる虎紅に対して嫉妬の固まり状態なのに、心の中ではちゃんとそんな自分を認識しているあたりが良いなぁと。虎紅とは恋のライバルとして争うものの、上官としてはキチンと認めていて、これがプレッシャーで...と言う揺れる恋心が読んでいて切なかったです。表面上は強がってはいるものの、内面の弱さはダントツじゃないかなぁ。

1冊丸々ラブコメやるのか? と思いましたが、終盤は話が動きました。この伏線の張り方は続きが気になる...。主人公のポジションが非常に重要な事になりそう。楽しみ。