アイゼンフリューゲル

天翔る龍。速さこそが全ての彼らに、人類が飛行機で勝負を挑むお話。主人公であるパイロットのカールと共に、軍から飛行機の開発を委託された研究所の面々が、より速く飛ぶ事を目指す展開。

面白かった!! 愚直なまでに速さを追求し、追求し、追求する展開がひたすらに熱い。隣国との戦争が迫る中、軍の費用を使って作られる飛行機には当然それ相応の思惑があるのですが、そんな状況でも子供のように夢を見て速さを追求する面々が最高。
技術屋が頑張る話って大好きなのですが、その理由の一つに、大の大人が少年のように目を輝かせて何かに挑む姿が大好きだから...と言う事があります。技術屋が頑張り、パイロットがそれに応える。この『アイゼンフリューゲル』もそんなお話。過去に訳アリなエースパイロット、飛行機の開発には軍から横槍が入る。そんな一筋縄ではいかない状況でも、ただ速度を求め空を駆る時間だけは、一切余分が入らない本当に純粋な時。時間を忘れて読みふけりました。
また競争相手である龍が良い奴等なんだよ...。速さに対して誠実で、負けは潔く認める。こんなのが空に飛んでたら、そりゃー挑みたくもなるよなぁ。

1巻完結かと思いきや、全力で次の巻に続く終わり方をしているので、続きが猛烈に楽しみです。いつ出るんだろう...。