神曲奏界ポリフォニカ こんふゅーじょん・ぶるう

久しぶりの『ポリ青』新刊。貧乏で完全ろくでなしだけど神曲を奏でる腕を持つ主人公と、その主人公に神曲で脅されて? 契約もしていないのに従っている精霊・ルーファのお話です。相変わらずの貧乏っぷりでも真面目に働く気がしない主人公。そんな家に空き巣が入り、そうでも良いモノを盗まれ、それを必死に取り返そうとしたら、代わりに記憶喪失な精霊を拾ってしまい...と言う展開。

主人公の外道っぷりが今回も凄い。ここまで酷い主人公と言うのはなかなかいないよなぁ...と妙に感心しながら読んでいました。それでもヒロインが惹かれるだけの理由があるんだろうけど、普通だったらさっさと見捨てるレベル。ただ外道なだけでなく、気が付けば厄介事を抱え込んでいるあたり、タチの悪さはかなりのものだと思います。

しかし、あとがきで触れられている、「神曲に依らない人間と精霊の関係」と言うのは、ポリフォニカシリーズを読んでいてたまに思う事のある命題なので、その部分を中心に書いている『ポリ青』は結構好きだったりします。

だけど、分冊とは思わなかった。終盤、全然話が収束しなかったので、まさかと思いましたが...次はいつ出るんだろ。