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第13回スニーカー大賞・優秀賞受賞作。
この世界は神様が見ている夢。神様が夢に退屈して目を覚ましてしまうと、世界が弾けてしまう。神を飽きさせないため、18人の特殊な能力を持つ"端末"と呼ばれる人間が、世界を適度に混乱させていて...と言う設定。その"端末"の1人である少女と、同じ学校に通う主人公が、とあるキッカケで付き合うようになる所から話が始まります。

うーん微妙。自分が望まないままに"端末"としての力を与えられ、その力に基づいた役割に振り回される。何とかしてその運命から逃れようとあがくキャラ達...と言う展開。分かりやすい異能バトルと、運命に悩むキャラたちと言う構造はとても王道だと思うのですが、強く印象に残るシーンが全然無かったのが残念。ヒロインが"端末"としての記憶を失ってしまっているためか、あんまり話に絡んで来なかったような気がします。出番自体は普通にあるけれど、若干蚊帳の外...みたいな。かと言って、主人公が話を引っ張るかと言うとそんな感じもせず、状況に流されるまま話が進んでいたように思えました。敵役も普通だったしなぁ。もう少し山場が欲しかったかも。

しかし、「きゅむ」は凄いなー。最初読んだ時、何事かと思った...。