円環少女 10

シリーズ新刊。《協会》へ対抗するために《公館》が打つ手は...と言う展開です。
物凄い展開だった前巻。ちょっとは落ち着くのかなーなんて思ったりもしたのですが...甘かった。全然そんな事無い。円環体系に一体何があったのか。メイゼルが地獄へと堕された理由。その過去が遂に明らかに。イリーズ・アリューシャが超格好良い!! ただ1人、好奇心だけを胸に秘め、神へと挑む。どんな敵が立ちふさがろうがお構いなし。全ては己のために。それでいてちゃんと母親なんだから、もう格好良いとしか言いようがありません。

そしてメイゼル...こうして地獄へとやって来たのかー。堕される直前の展開が凄い。ここで目覚めたのね。この時のメイゼルの気持ちはどうだったんだろう。読んでいてとても辛そうに感じたんだけど...本人は喜んでいるしなぁ。なんにせよ、あの状況を乗り切ったメイゼルには感服するばかりです。強いわー。

ラストのバトルでは、相変わらず仁とメイゼルの絆の深さを見せつけられた気分。過去話があって、さらに距離が縮まった感じがします。キツい戦いだったけど、それでも幸せそうなメイゼルを見るととても和みます。この2人に任せておけば大丈夫! と言う気分になってくる。甘い状況じゃ決して無いんだけど、それでも仁とメイゼルの関係だけは崩れないし、崩せない。そんな風に思えるから素敵です。逆にきずなにとっては辛い展開になってきました。終盤の展開は...マジで? これは目が離せなません。
しかし、ラストのラストには大爆笑。考えがあっての振る舞いだと分かっていても、笑うしかない。

と言う訳で、今回も非常に満足な1冊でした。加速度的に面白くなってますね。続きにも激しく期待。