機械じかけの竜と火焔の翼

シリーズ新刊。奴隷の身分だった少年・イアンが、王家に伝わる機功鎧を動かせてしまった事から、王子として祭り上げられてしまう...と言うお話の2冊目です。

これは本当に面白い。1巻で気に入って、この2巻も良い感じで素晴らしいです。中世ファンタジーな世界観の中、ただ異質な存在である機功鎧。要はロボットなんですが...王家に伝わる機功鎧。王族しか動かせないはずの機功鎧を全然関係無い主人公が動かせてしまう。気が付けば王子として祭り上げられ、本物と信じきっている姫には兄として懐かれるけど、騙している罪悪感が消えない。...なんとロマン溢れる設定なんでしょうか。

隣国との戦争と、国の重鎮である周りの大人達の思惑によって、基本的に主人公は流されがちなんですが、それでも時折見せる力強さが良いです。元々が奴隷の身分だけあって、強く物事を言う事が苦手なキャラではありますが、それでも単純に流されているだけじゃないのが好印象。徐々に自覚も芽生えてきているようだし、これからの成長が非常に楽しみです。

徐々に話も大きくなってきているし、これは是非とも完結まで読みたい所。続きにも期待です。