レディ・ガンナーと虹色の羽

とても久しぶりなシリーズ新刊。
今回はベラフォードの生まれに関するお話。派手で美しい羽を持つベラフォード。自分を育ててくれた蜥蜴の賢者の元へと里帰りした所、自分の母親は「南天極楽鳥」と言う種族だった事を聞かされる。さらにその故郷から迎えが。何でも20年に1度の大祭に参加して欲しいとの事で...と言うお話。

羽の色の多色さと美しさで階級分けされる「南天極楽鳥」の里。ベラフォードは羽の美しさを買われて祭りで神の代わりとして振る舞う事に。物凄い厚遇だけれどしかしこの祭り、何か裏がありそうで...と言う展開です。
ベラからの手紙で危機を知らされたキャサリン達もこの里に乗り込む訳ですが、相変わらずの行動力が素敵。この正義感の強いお嬢様の真っ直ぐな所のは惚れ惚れします。しかし、いつもよりは彼女の行動に気になる所があったりなかったり。

羽の色が少ない...と言う理由だけで住む場所も待遇も変わると言う風習に、全く賛同できないキャサリン達。色が少なくたって美しく見えるキャサリン達からすれば、全く相容れない価値観で、反発するのは良く分かるのだけれど...どうしても「郷に入れば郷に従え」と言う言葉が頭に浮かんでしまい、彼女の意見に微妙に引っかかるものを感じてしまいました。とは言え相手の顔を立てつつも、自分の意見までは曲げないのは彼女らしい所だしなぁ。祭りの真相があーだったし、この結末であの里も良い方向に変化するだろうし...好ましい結果にはなったけど。
結局の所、この里はベラフォードを巻き込んだのが全ての失敗だったんだろうなー。自分たちの仲間内だけで好きにやっていれば良かったのに。

こんな感じの1冊でした。次の新刊が出るのはいつだろう。今度はもう少し早く出ると...良いなぁ。