疾走れ、撃て! 2

シリーズ新刊。突如異世界から現れる敵の侵略に対抗するため、学生にも兵役が課せられるようになった地球を舞台として、魔導士官・虎紅の"杖"となってしまった主人公・理宇が、他の学生兵たちと共に戦うお話の2冊目です。

前回はいきなりバリバリの実戦でしたが、今回は訓練のお話。と言っても、中間試験のような訓練で、学生兵たちによる大規模合同演習。成績次第では休暇にも関わると...と言う展開です。面白かった!!

主人公が虎紅と常に一緒にいる事で、心穏やかじゃないのが幼馴染のミヅキ。演習が迫っているので小隊長と言う立場から部下には檄を飛ばすしかないし、その一方で主人公と虎紅の仲は進むし...と、八方塞がりの状態でやきもきしている姿がとても良い感じ。3角関係は読んでいてゴロゴロしたくなります。と言うか、主人公の鈍感さが半端無い。ラブコメの主人公としてはとても正しいと思いますが、それに振り回されるヒロイン達がちょっと不憫。とは言え、頑張れ〜と無責任に煽りながらニヤニヤしてしまいますが。

また、虎紅は1年先輩なだけあって、ちゃんと見るところは見てるなぁ...と言うのも良い所でした。仲間内でいがみ合っていても、なんせ戦争のまっただ中。一歩間違えば、待っているのは死と言う状況。流石に締める所はちゃんと締めるのがグッド。

こんな感じの1冊でした。こう言う世界観の話はただでさえ好きなのに、それに加えてラブコメも面白いので、とても満足でした。気になる終わり方をしているし、続きにも期待。