魔王城 二限目

シリーズ2冊目。魔人と言われ、常人より遥かに強力な魔力を持つ子供達。そんな、災害レベルの魔法を気軽に使えてしまう子供達を集めた学校に、教師として赴任した軍人と、子供達のお話の新刊です。

今回は子供達を街へと連れて行くお話。普段は街から離れた学校に、隔離される形で閉じこもっている子供達ですが、年齢的には好奇心旺盛なお年頃。それを察したエイゴが、街の人を説得し、子供達を連れて行く...と言う展開。

面白かったー!! 魔人とは言え、普通の子供。街に連れて行ってもらえる...と、年相応にはしゃぐ姿が凄く微笑ましくて良かったです。当然、魔人の力を恐れている街の人は、全員が賛成な訳ではなく、中には露骨に悪意を向ける人も。けど、そんな中でも、少しずつ理解者が増えていく展開が素晴らしかったです。まー何の問題も無く終わった訳では無いんですが...言ってみれば子供の喧嘩。こう言うのも、あの子達には必要なんじゃないかなぁと思ったり。伯爵、あんた良い人だよ...!!

むしろ怖いのは、街の人達よりも軍人。エイゴやバズは良いけど、中には魔人を嫌っている人も。直接的な権力と力を持っている分、タチが悪い。笑顔の裏に隠れる狂気...あー怖い怖い。魔人の魔力なんかよりも、よっぽど怖いです。こんな狂気にあの子供達が狙われると思うと...辛いなぁ。何とか凌いで欲しい。誰も欠ける事無く、皆で笑って終わるハッピーエンドを期待。超期待。

と言う訳で、とても満足な1冊でした。続きも楽しみです。