火の国、風の国物語 1〜5

オススメされて読んでみたシリーズ。
剣と魔法のファンタジーな世界観で、とある地方での圧政を起点として巻き起こった反乱軍と、王国軍の戦いを描いたお話。主人公は、悪魔にも思える精霊と契約し、力と本来は知る事のできない情報を助言として貰える様になった騎士・アレス。そしてアレスが守るのは幼き姫・クラウディア。対立する反乱軍には、リーダーで軍師でもあるジェレイドと、圧倒的威力のな風の黒魔術を使う風の戦乙女・ミーア。

これは面白いです。なんと言う主人公最強小説。アレスが鬼神の如き強さを発揮する戦闘が物凄く爽快。そして何より、時々ある「よろしいのですか?」から始まるアレスの台詞。格好よ過ぎるだろう...!! 自信過剰にも思えるけど、実際戦う時は本当に悪魔のような強さを発揮して、大軍を相手に一人で無双状態。強過ぎるにも程があるだろうと突っ込みたくなったりもしますが...それが面白いんだよなぁ。

また、争い自体も一方的なものじゃないのが面白いです。反乱軍側の意見にも一理あって、信念同士がガッツリとぶつかり合う展開が良い感じ。王国軍の内部は微妙に足を引っ張り合って上手くまとまらない中、ただ1人揺るがないのがクラウディア。幼いながらも姫としての自覚は十分で、何より賢い。民を思って行動する姿に、年を越えた風格を感じさせてくれました。さらに、時折見せる年相応な表情もグッド。アレスとの不器用な恋愛未満な関係にはニヤニヤしっぱなしでした。

今のところ5巻まで刊行していますが、まだまだ続きそうなシリーズなので、これからの展開にも期待。