ブロークン・フィスト 戦う少女と残酷な少年

深見真初体験。かねがね噂を聞いているデビュー作を友人から借りて読了。主人公達は高校の空手部。部活の合宿中、完全密室で不可解な殺人事件が起こり...と言うお話。

富士ミスで賞を取ったこの作品。物凄いトリックで有名で、自分も読む前からオチは知っていました。初めてオチを聞いた時は、「ありえねー!!」と爆笑した作品。しかし、実際に読んでみるとそうでもない。トリックを知っていたのが大きいと思うのですが、意外と冷静に受け止めた自分がいました。一応、古武術の存在には言及した上で、あの展開だから、鋭い人ならトリックに気付ける...訳は無いか。

しかし結末を知っていると、どうしても「そのシーンがいつ出てくるか?」に注目してしまって、純粋に楽しんで読めませんでした。ちょっと勿体無い事したなぁ、と思わないでも無いですが、よくよく考えればオチを聞いた時に十二分に楽しんだと言う説もあります。後、そう言えば、この頃から深見汁なるものは滲み出ているんですね。それでも、この作品は薄めなのかな?

こんな感じの1冊でした。ようやく伝説の一端に触れる事が出来て満足満足。