ウェスタディアの双星 4

シリーズ4冊目。若き女王とそれを支える2人の英雄が活躍するSFの新刊です。
カラーイラストのメガネを掛けたルシリアが猛烈に可愛かったのはさておいて。今回は巡幸のため、ローゼの故郷を訪れたルシリア達。そこで、とある人物の陰謀によりルシリアの兄・コルネリオを王に立てようとする内乱に巻き込まれ...と言う展開。

内乱としては定番? な、別の君主を立てられるお話だったんですが...反乱に加わった貴族達が余りにも自分の利益しか見ていない所には、思わず笑ってしまった。いくら唆されたとは言え、ここまで躊躇いも無く行動に移す展開は流石に呆然。まぁ、そんな国だからこそ、先の大戦で壮絶な危機に陥ったんだろうなぁ。

しかし、ラストのルシリアの戦闘を止めようとする必死の呼び掛けは素晴らしかったです。皆の心に伝わり、少しずつ戦闘が収束していく。女王の声に答えた人達の返答にグッと来ました。こう言う展開にはとても弱いのです。1人1人の声は小さいし、その1人1人にまで声を届けるのはとても大変。それを成し遂げたルシリアと、彼女に答えた幾人もの人達。より一層強固な国になったような気がしました。

こんな感じの1冊でした。このシリーズは安定して楽しめるのが良いですね。続きにも期待。