ばいばい、アース

冲方丁の初期作品。文庫版を一気読み。世界背景の説明もロクに無いまま始まるので、最初はかなり読み辛かった。慣れてくるとそうでもなく。
自分の出自を知るため、旅人になるために剣を振るうヒロイン。仲間がいない不安に駆られ最初は孤独だったけど、徐々に仲間が増えていくにつれ、彼女の心境も変わっていく様が良かったです。考え方は変わっても、それでも大事な所だけは変わらず、旅を目指す。ラスト、迷いが晴れて清々しく旅立つ姿が、なんとも印象的。
段々とこの奇妙な世界の成り立ちがハッキリとしてくる訳ですが、この真相が個人的にはヒット。本当に遠い未来、こんな事が起こりえるんじゃないかなぁなんて想像すると、結構ワクワクします。まずお目にかかれないだろうけど。
と言う訳で、普通に楽しめた作品でした。普段ラノベしか読んでないと、ちょっと文章の詰まった作品を読むとグッタリ来ますね。面白かったけど。