片手間ヒロイズム

小林めぐみの新刊。ちょっぴりSFな短編集です。
主人公が女子高生でSFで短編...となると、どうしても『食卓にビールを』を思い返してしまう訳ですが、別に似ている訳でも何でもなく、全然別のお話。失踪した従姉の代わりに、残された子供のベビーシッターのバイトをしつつ、気が付けば変な出来事に巻き込まれている感じに話が進みます。さらに、子供がいると言う事はその父親もいる。この父親な大学の先生に片想い中...と言う設定。
個人的にはちょっと微妙な感じでした。連作短編になってて、全体を通したストーリーがあるのは良いんだけど、それがイマイチ好きになれなかったからかなぁ。せっかくのSF成分も、それに引きずられて充分に楽しめませんでした。それぞれを単品で読めば違う印象なんだろうけど...残念。無意識に『食卓にビールを』と比べちゃってるのかなー。どっちの方が好みかと聞かれれば、間違いなく『食卓』って即答するし。