まかでみックス ふぁーすと

榊一郎の新シリーズ。と言うか、『まかでみ』シリーズの第2部?
舞台はアバロン園都市。人と、魔法使い等の人ならざる存在は共存できるのか? を実験するべく作られた都市で、主人公の少年はこの都市へと進学した一般人。突然、これまでの日常からかけ離れた世界に放り込まれ、激しく戸惑い...と言う展開。
榮太郎とか教授連中とか、『まかでみ』シリーズのキャラも大分登場。しかし、主人公が拓人とは正反対でとにかく気が短い。その上、特別であることを嫌う性格なので、初っ端から話が拗れてます。ヒロインは主人公の都市での生活をサポートするメイドなライオン少女。これまた前作にはいなかったタイプ。同じ世界観を使っているとは言え、メインとなるキャラが180度性格が違うので、普通に面白かったです。
最初なんで導入が多かったけど、そのお陰でだいたい把握。しかし、主人公の身勝手さが光りますねー。ヒロインと同居しなければならないことに反発し、自分のサポートから首にしようとしたり...と、決断の早さと行動力の強さは半端じゃありません。決して横暴じゃないから嫌いじゃないけど、時々イラッとくるのも事実だったり。榮太郎じゃないけど、こんな美味しい状況を棒に振るとは...! なんて思いながら読んでました。
しかし、とある単語に『ケモノミミスト』なるふりがなが振ってあったのには笑った。流石です。同じシーンで気になるふりがなが振ってあった人物が他にもいたんだけど...もしかして、かなり色んな世界とリンクしてる????
と言う訳で、普通に面白かった1冊でした。この流れだと、いつか拓人たちも出てきたりするんでしょうか。楽しみです。