雅先生の地球侵略日誌

第8回えんため大賞東放学園特別賞受賞作。
圧倒的な科学力を持った宇宙帝国が地球征服のために襲来。しかし地球は正義のヒーロー5人組に護られていた...と言うお話。
色んな怪人が地球に送り込まれるんですが、その全てをヒーローがヒーローっぽく退治していく展開。主人公は侵略側の女性幹部で、上司が展開するまさしく戦隊モノの悪役側の手際の悪さを再現した作戦に、その効率の悪さに延々延々延々延々...と突っ込みを入れる感じで進みます。
科学力の差があってもヒーローさえいれば大丈夫と言う、ある意味理不尽な設定は面白かったです。宇宙からの侵略者をヒーローが防ぐと言うのは個人的には斬新でした。
しかし、文章的にどうなのよ? と思ったのは自分だけでしょうか...。一人称で書かれているんで、ほぼ全編主人公の愚痴で構成されていると言うのは、なかなかにアグレッシブです。勢いはあるので、読むのは速いんだけど...愚痴だけ読み続けるのは結構しんどい。また、感情的になる部分と背景の説明をしている部分のギャップもなぁ。こうもコロコロとテンションが変わると、ついていくのも大変でした。うーん。
と言う訳で、少々微妙な感じの1冊でした。続きが出そうな終わり方してますが...どうしよう。