ツァラトゥストラへの階段

『扉の外』でデビューした作者の新シリーズ。
前作と同じく、これまたゲームが題材。人間の精神に寄生する「パルス」と呼ばれる謎の存在を開花させるために、大掛かりなシステムを使ってゲームを行う...と言う展開。
ゲームの性質の悪さは前作と同様に健在。一歩踏み外せば人生そのものが破滅する緊迫感が良い感じです。『扉の外』はゲームだけじゃなくてそれを取り巻く人間関係にも結構ページを割いていましたが、今作はどちらかと言えばゲーム側がメイン? しかし、主人公の目的とかクラスメイトの存在を考えれば、前作のようにゲーム以外のところでも楽しめそうな気がします。
学内での賭け事とか、ゲームの大掛かりさを考えると、微妙に前作から繋がっているような印象を受けるんですが、本当の所はどうなんでしょう。話の本筋とは関係無さそうだけど、ちょっと気になる。
と言う訳で、結構面白く読めた1冊でした。シリーズ化しそうな雰囲気だし、続きにも期待。ところで今月の17日って雨降りましたっけ?