つきこい

山科千晶の久しぶりな感じがする新刊。
渋谷の街角に立ち続けて思い人を探す女性と、その女性に恋をした大学生のお話 + その女性の過去の話...と言う構成。切ない恋愛が良い感じな雰囲気でした。特に大学生編は主人公の色んな葛藤が垣間見えて、良かったです。
しかし、前作の『エンジェル・ウィスパー』でも思ったんだけど、何故に後半部分にSFチックな設定が追加されるんでしょう。これが微妙に浮いている気がするのは自分だけ? 話の本筋とは関係ないから、別に気にするほどの事じゃないのかも知れませんが...個人的には、普通の世界観で話が進んでいる所に突如違う設定が入ると、なんかシックリ来ません。こう言う要素を入れるのって、電撃文庫じゃ必須なのかなぁ。