薔薇色にチェリースカ

海原零の新シリーズ。
とある国にある超名門校に転校した主人公。自信とエリート意識の塊みたいな学生しかいない学校の中、さらにその中で権力を持つ学生の集団「優生会」と、そんな学生達が大嫌いな理事長。とある理由からその理事長の使いっぱしりとして働く主人公が、「優生会」の連中とアレコレとトラブルを起こすお話。
登場人物が軒並み嫌なヤツと言う、なんとも言えない読書感。エリート意識バリバリの学生達が好きになれんのは当然として、そんな学生達を嫌っている理事長が良いヤツかと言えば、これまた全然そんな事も無く。
主人公とヒロイン2人(1人+1匹?)がまともな事が救いです。いけ好かない登場人物達が主人公にやり込められる終盤は、かなり爽快感が。しかし、よくよく考えてみれば、この楽しみ方って相当暗いよね...。
敵だらけの学園だけど、主人公周辺には微妙にラブコメっぽい雰囲気もあるし、なによりめげない主人公が良い感じ。気に入らない「優生会」の鼻っ柱を、どうへし折ってくれるのか。個人的には続きに期待。