神曲奏界ポリフォニカ ぱれっと

ポリフォニカ』新刊。『赤』『黒』『白』『青』以外の小説家4人による短編集でした。以下、作者ごとに感想。
三田誠レンバルトが主役の話。派手さは無いけど、こういう話好きです。老人の渋さがたまりません。同じ話を若者がやっても、この面白さにはならない気が。相方がフォロンでもダメな気がする。レンバルトと老人、良い組み合わせでした。
浅井ラボ黒すぎ。ポリフォニカの世界観で、ここまでやるか...。それ回しちゃだめー!! ホント容赦無いなぁ。ここで出てきた小さくてグロい精霊は、いつか本編に出るんでしょうか。
神野オキナアシストロイド来たー。もうなんでもありですね。毅然としたアントニアが微妙に新鮮でした。
あざの耕平個人的にはこれが一番面白かった。型破りな天才神曲楽士と、神曲楽士の名門の家柄に生まれた娘のお話。どちらも人目を気にして悩んでるのに、その方向性が正反対なのが印象的。軽いノリのクセに微妙にシリアスと言う、絶妙なバランスでした。サリエルの、傲慢だけど鼻につかない性格もかなり良い感じ。こういう天才って芸術肌が強くて気難しいのかと思いきや...音楽を楽しむ事も忘れない。この姿勢が素敵です。後、コジも良いなぁ。最後の一声に爆笑した。
と言う訳で、かなり満足な1冊でした。ここまで作品に関わる作家が増えるとは...シリーズ開始時点では思いもしませんでした。本格的にシェアード・ワールド・ノベルですね。この分だと、今後も色んな作品が読めそうです。楽しみ。