カレイドスコープのむこうがわ

電撃の新人さん。第6回電撃hp短編小説賞・銀賞受賞作だそうです。
ある日、主人公の高校生は、祓い師を名乗る女性とその使い魔の少女に出会う。自分が、幽霊を見る事が出来るだけでなく、他人と"同調"することにより、自分以外の人間にもその幽霊を見せる事が出来る『同調者』である事教えられ、そのまま祓い師の仕事を手伝う羽目になって...。
こんな感じのお話。祓い師・淑乃の押しの強さに流され、半ば強引に『同調者』として仕事を手伝わされる形で話が進みます。
流されるまま、良いように使われている主人公には、時々イラッとする事もあったんですが、終盤で自分の言いたい事をハッキリと言うように成長。割と良かったです。
ただ、主人公の鈍感さに結構な違和感が。ヒロインからバレンタインに「義理じゃないチョコ」とハッキリ言われておきながら、ここまで鈍感に振舞うのは、流石に無理があるんじゃ? と思います。ラブコメ系のラノベの主人公って大概鈍感だけど...いくらなんでもこれはなぁ。
ラストに出てきたキャラも、今後話関わってきそうですが、そうするとメインヒロインの立場が微妙になりそうな気がします。ただでさえ、普通の一般人として書かれているので、"仕事"関連の話には関わってこれないのに...。『同調者』である事を、いつ打ち明けるのかが焦点になってくるんでしょうか? 一応期待。