サインをつかめ!

『nerim's note』の作者の新刊。
先輩のパシリにされている少年と、その先輩が狙っている少女、さらにその少女の親友と幼馴染と言う、男女計4人が主役。「携帯メールで回ってくる指示に従えば幸せになれる」と言う、学校に伝わる「サイン」の都市伝説を軸に、それぞれがそれぞれに問題を抱えている4人の視点が、交互に入れ替わりながら進みます。
結構面白かったです。
パラレルに話が展開するので、話が分かり辛くならないかなぁと、途中で思ったりもしましたが、全然そんな事は無く。それぞれの問題が、お互いにリンクして、徐々に話が進む展開は、先が分からなくて良い感じ。どんな結末になるのかと、ワクワクしながら読めました。4人分の話が書かれている事で、1人1人の割り当ては短めですが、それにしてはキャラもしっかりと立っていて良かったです。
しかし、随分と上手い事話が進むなぁとも思っていたんですが、ラストを読んで納得。そう言うオチかよ。ここまで考えて行動できるなら、より簡単な方法で同じ結末を用意できたんじゃないだろうか。 つーか、朝の占いの結果が全然違ったら、どうするつもりだったんだろう?